| 退職金の支払期日の延期 Q.会社から退職を勧められこれに同意し退職することにしたが、資金繰りがつかないことを理由に退職金の支払いを3か月待ってほしい、と言われたときの対処はどうすればよいか。 A.退職金の性格については、在職中の功労報償とみるもの、賃金の後払いとみるもの、恩恵的給付とみるものなどがあります。 退職金を支給するかどうかについては使用者に法的な義務はなく、専ら労使の合意に委ねられています。 退職金は、就業規則や労働協約などによってあらかじめ支給条件が明確である場合は、労働基準法の賃金に該当すると解されています。 労働基準法には、使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては7日以内に賃金を支払わなければならないという規定があります。 退職金は金額が相当高額になることもありますし、支払方法についても一時金として全額一括して支払われる場合もあれば、年金として支払われる場合も考えられ、毎月支払われる給料など通常の賃金とは異なる性格を有しています。 そこで、退職金は労基法第11条に規定する賃金に該当する場合であっても、労基法第23条第1項の規定の適用はないと考えられています。 労働基準法では、就業規則において退職金の定めをする場合においては、使用者は、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項を定めなければならないと規定されています。 就業規則に、退職の日から○日(か月)以内に全額支給する、旨規定している場合には、使用者には支払期日までに退職金全額を支払う義務が生じます。 あらかじめ定めた退職金の支払期日を延期する場合があること、支払いの分割などを就業規則において定めることを妨げるものではありませんが、この場合、支払いを延期する場合の理由、支払期日等を明確に定めておく必要があるでしょう。 |