| 派遣契約期間中の解雇 Q.1年契約の常用型労働者派遣契約で10か月経過した時、派遣元会社と派遣先会社との労働者派遣契約が解除された場合、派遣元会社は派遣した労働者を解雇できるか。
A.まず、労働基準法、労働組合法の規定から、次の期間は解雇をすることができません。 ・労働者が業務上負傷し、または疾病にかかり、療養のため休業する期間及びその後の30日間 ・産前産後の女性が規定により休業する期間およびその後30日間 ・使用者は、労働者が労働基準法違反の事実を労働基準監督署に申告した場合、労働組合として正当な行為を行なった場合は、それを理由に解雇してはなりません。 ・使用者ごとに定める就業規則には、解雇の原因となる事由が定められているのが普通です。 ただし、業務上の傷病により使用者から補償を受ける労働者が、療養を開始して3年を経過してもその傷病が治らない場合、平均賃金の1200日分の打切補償を支払った場合、天災事変その他やむを得ない理由がある場合には、次の期間においても労働基準監督署長の認可を得た上で解雇することができます。 また、次にかかげる労働者には適用がありません、 ・1ヶ月未満の日々雇い入れられる者。(民事上の予告義務もありません) ・2ヶ月以内の期間を定め使用されるものでその期間を超えない者。(民法628条及び労働契約法17条による中途解約の民事責任は残る) ・季節業務に4ヶ月以内の期間を定め使用されるものでその期間を超えない者。(同上、民法628条) ・14日以内の試用期間中の者。(ただしこの場合は労働基準法20条の解雇予告期間は免除されるが民法第627条の規定は生きているため、期間の定めのない雇用契約であれば民事上、使用者は2週間前に予告をしなければなりません) 次に、解雇が可能な期間であっても解雇は自由にできるものではなく、解雇の制限があります。 解雇には正当な事由がなければならないとする不文の要件があるとして、正当な事由のない解雇は無効とする考え方や、企業の解雇権は労働基準法によって認められているが権利を濫用した場合には解雇を無効とするという考え方があります。 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効となります。 労働者派遣契約の契約期間満了前に派遣した労働者に責任がないのに労働者派遣契約の解除が行われた場合には、派遣元会社は、派遣先会社と連携して、その派遣先会社からその関連会社での就業のあっせんを受ける等により、派遣した労働者の新たな仕事を確保するよう努力する必要があります(平成11年11月17日付け労働省告示第137号)。 また、労働者派遣契約の解除によって、派遣元会社が派遣した労働者を解雇しようとする場合には、派遣元会社は労働基準法の解雇に関する規定に基づく責任を果たす必要があります。(平成11年11月17日付け労働省告示第137号) したがって、派遣元会社と派遣先会社がお互いに協力して派遣先会社内で別の仕事を見つけるとか、派遣元会社が別の派遣先会社を見つけるというような努力をする必要があります。 また、新たな仕事が見つかるまでの間は契約書どおりの給料を請求することができます。 派遣元会社が解雇する場合、解雇に関する労働基準法の規定が適用されます。 正当な理由がない解雇は無効となります。 もし解雇するとしても、解雇する日の30日以上前までに解雇予告する必要があります。 30日以上前までに予告されなかった場合、解雇予告手当を請求することができます。 |